こんにちは(^^)/
私は会社でラダープログラムを使ってシーケンスプログラムを作る仕事を14年ほどやっています(仕事の一部としてで専業じゃないですが)
ラダープログラムは回路図がそのままプログラムになる直感的に構築できる素晴らしいプログラムだと思っています。
しかし同じ結果を得るためのプログラムでも作成する人によって結構バラバラになりがちで初心者の方にはちょっとわかりにくいかなと思いました
最近後輩にラダープログラムを教える機会がありましたので、自分の復習もかねてラダープログラムの作り方を書いていこうと思います
日本だと三菱のPLC(Qシリーズとか)を使うことが多いかと思いますので三菱のコマンドやデバイス名で説明します
まあ参考までにどうぞ(^^)/
ラダープログラムって何?
ラダープログラムとはPLCなどで使用されるシーケンス制御を構築するためのプログラムです
ラダー(ladder)とはハシゴのことでラダープログラムの形がハシゴに似ていることからこう呼ばれています
PLCとは?
プログラマブルロジックコントローラの略でシーケンス制御を行うコントローラのことです
日本では三菱電機のQシリーズコントローラなどがよく使われていると思います
あとはOMRONとかKEYENCEとかがメジャーですかね
シーケンス制御とは?
シーケンス制御とはあらかじめ決められた順番で制御を行っていくことです
一つ例を出して説明します
- 投入口に500円が投入された
- 購入できる販売品のボタンを点灯させて入金された金額を表示機に表示する
- コーラのボタンが押された
- コーラを取り出し口に排出し、お釣りの金額を表示機に表示する
- お釣りのレバーが下げられた
- お釣りを返却
上記のように必ず条件があってその条件をもとに次に決められた行動を行っています
※実際の自動販売機はもっとたくさんの条件をもとにシーケンス制御されていますが複雑になるので超ザックリ解説ですのでご承知下さい。
シーケンス制御をするための4条件
シーケンス制御を行うには以下の4つの条件が必要です
- どのような順序で制御するか
- どのような条件で次の制御に進むか
- 今はどんな状態か
- その状態で何をするか
簡単なラダープログラムの例
まずはもっとも簡単なラダープログラムの例です
家の照明とスイッチで説明します
スイッチを入れると照明が点灯、スイッチを切ると照明が消灯します
- スイッチが入力信号(仮にX1とします)
- 照明が出力信号(仮にY1とします)
ラダープログラムで表すとこうなります
左右に縦線があり、これを母線(ぼせん)と言います
母線の間に横に線をつないで記述している形がハシゴのようなのでラダープログラムと言います
基本的に左から右へ、上から下へとプログラムを実行していきます
- 左上から始まり右下まで行ったらまた左上に戻る
- プログラムが左上から右下まで1順することを1スキャンという
- 1スキャンにかかる時間をスキャンタイムという
入力信号の部分を接点といいます
出力信号の部分はコイルといいます
接点がONになる(スイッチを入れる)とコイルがONになります(照明が点灯する)
入力信号がOFFになる(スイッチを切る)とコイルがOFFになります(照明が消える)
接点の種類
入力信号のところで出てきた接点ですが1種類ではありません
基本的な種類を紹介しざっくり説明します
- a接点(常開接点)
- b接点(常閉接点)
- 立ち上がり検出接点
- 立ち下がり検出接点
①a接点(常開接点)
a接点とは入力信号がON状態になったらONになる接点です
②b接点(常閉接点)
b接点とは入力信号がOFF状態でONになる接点です
③立ち上がり検出接点
立ち上がり検出接点とは入力信号がOFF→ONになった時だけONになる接点です
④立ち下がり検出接点
立下り検出接点とは入力信号がON→OFFになった時だけONになる接点です
コイルの種類
出力信号のところで出てきたコイルですが、まずは1種類だけ覚えておけば問題ありません
自己保持回路
『自己保持回路』はラダープログラムの基本にしてもっとも重要な回路です
ぶっちゃけこれだけ覚えてれば何とかなるよ!
と最近思い始めてきた。。。
自己保持回路とは以下のような回路です
X1のリレーがONになるとY1のランプがONになります
そしてY1の接点がONになることでX1がOFFになってもY1のランプがONのままになります
自分で自分を保持するため『自己保持回路』と言います
この回路だともうOFFに出来ないじゃん!
ということでY1をOFFするためにb接点を1個追加します
X2がONすると接点が切れてY1のコイルがOFFになり、Y1の接点もOFFになります
ひとまず『自己保持回路』だけは覚えて帰ってください(^^)/
まとめ
今回はラダープログラムってなに?について書いてみました
- ラダープログラムとはPLCなどで使用されるシーケンス制御を構築するためのプログラムである
- シーケンス制御とはあらかじめ決められた順番で制御を行っていくこと
- ラダープログラムの順番は左から右へ、上から下へ実行される
- 左上から右下まで1順することを1スキャンといいかかる時間をスキャンタイムという
- 接点の種類は基本的に4種類(a接点、b接点、立ち上がり検出接点、立下り検出接点)
- コイルは基本的に1種類だけ覚えておけばOK
- ラダープログラムの基本回路は自己保持回路
まだまだ教えたいことがありますが今回はこの辺で
では(^^)/
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